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札幌市では、環境教育や種の保存などの動物園が社会的に求められる役割を定め、動物福祉に配慮した運営を目指す動物園条例の制定に向け、令和元年(2019年)10月より検討を開始し、令和4年(2022年)6月6日に市議会において条例案が可決されたため、同日に公布しました。
以下は、条例案を市議会へ提出するまでの検討経過を掲載しています。制定された札幌市動物園条例のページは、左記のリンク先からご覧ください。
検討の背景
平成31年(2019年)3月に策定した円山動物園基本方針「ビジョン2050」では、市民の財産である円山動物園の動物たちの福祉を充実させることを取組の根幹として位置づけ、円山動物園の役割や動物福祉に関する取組の根拠となる条例制定の意義や必要性について検討することとしていました。
令和4年第2回定例市議会 議案第7号 札幌市動物園条例案(PDF:419KB)
素案項目 | 提出方法 | ホームページ | メール | 持参 | 合計 | 割合 | ||||||
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年代 | 20代 | 40代 | 50代 | 60代 | 30代 | 40代 |
50代 |
40代 | ||||
条 例 素 案 に 対 す る 意 見 |
条例全体 | 1 | 2 | 1 | 1 | 5 | 6.9% | |||||
前文 | 1 | 1 | 1.4% | |||||||||
定義(動物園、生息域内保全、生息域外保全) |
1 | 1 | 2 | 2.8% | ||||||||
動物園が行う活動 | 1 | 1 | 1 | 1 | 4 | 5.6% | ||||||
円山動物園の基本的な取組事項 | 4 | 2 | 1 | 7 | 9.7% | |||||||
市民動物園会議 | 1 | 2 | 3 | 4.2% | ||||||||
その他 | 1 | 1 | 1.4% | |||||||||
小計 | 6 | 6 | 1 | 1 | 6 | 1 | 2 | 23 | 31.9% | |||
条例素案に対する質問、動物園に関す る施策及び円山動物園の運営に関する 質問・意見・要望等 |
18 | 5 | 4 | 9 | 13 | 49 | 68.1% | |||||
合計 | 6 | 24 | 6 | 4 | 1 | 15 | 1 | 15 | 72 | 100% |
意見の概要 | 動物園における試行錯誤(調査研究や情報発信を含む)によって生物多様性の保全への貢献や動物福祉の意識向上に資することも「現代の動物園に求められる社会的役割」と考えられます。また、動物園の動物福祉の向上は、野生動物本来の姿を見せるだけでなく、より多く市民の動物福祉の意識向上に寄与しうるものであり、模範となる取組と積極的な情報発信が求められるので、「現代の動物園に求められる社会的役割」を語るにあたっては、これらの観点も読み取れるよう表現を検討してください。 |
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市の考え方 (修正等の理由) |
これまでの動物園が調査研究や情報発信等を実施してきたことに触れ、これらの活動を真に野生動物の保全へつなげなければならないという趣旨を盛り込みました。 |
修正・反映内容 |
(条例案の前文) 我が国の動物園は、これまで、地球上の様々な動物を飼育展示し、繁殖に取り組むとともに、調査研究から得られた野生動物の生態等の情報を、動物の展示や教育活動等を通して市民に伝え広めてきました。市民は、命ある野生動物を観(み)ることで生き物や自然の不思議さを感じ、知的好奇心を高める憩いの場として動物園に親しんできました。 一方、現在地球上では、生物多様性が急速に失われ、絶滅の危機に瀕(ひん)している野生動物がいる中、動物園が生物多様性の保全に果たす役割はますます重要になっています。 あわせて、動物の飼育に当たっては、飼育動物の欲求を満たし、その動物にとって幸せな暮らしをつくっていくという考え方が近年世界的に広がっており、動物園には、野生動物を将来にわたり守っていくことを考えながら、科学的知見に基づいた飼育管理や適切な獣医療を実践することが求められています。 札幌市では、1951年に子どもたちの学びの場や市民の憩いの場を提供するために円山動物園を設置し、多くの市民に親しまれてきましたが、過去には良好な動物福祉の確保に対する取組が不十分であったことにより尊い命を失う事故を起こしてしまいました。このため、札幌市では、この反省の下、円山動物園の飼育管理体制や長期的な運営方針を見直し、良好な動物福祉の確保と生物多様性の保全に重きを置いて取り組んできたところです。 しかしながら、動物園が生物多様性の保全の役割を持っているという認識が社会全体に十分に広まっているとはいえず、また、現行法令では動物園がその社会的役割を果たすための取組が明確には示されていません。これらのことが、円山動物園を含む動物園のあり方を不安定なものとしており、動物園の持続可能な運営のためには、この状況を変えていくことが重要な課題となっています。 そこで私たちは、動物園の生物多様性の保全における役割と良好な動物福祉の確保に対する責務を明らかにし、さまざまな協働を通じて動物園の活動を真に野生動物の保全へとつなげる仕組みを構築して、将来世代にわたり野生動物が存続できる自然と人が共生する社会をつくり育てていくために、この条例を制定します。 |
意見の概要 | 条例素案資料10ページの(1)保全活動4つ目に、「野生動物の保全への意識を醸成するための教育活動に関すること」とありますが、これは条例素案資料にある「保全に向けた行動を促す取り組み」や「保全文化の創出」といった認識からは極めて弱いものです。 必要なのは、「意識の醸成」ではなく「行動を促す」ことでありより積極的な認識を望みます。 |
---|---|
市の考え方 (修正等の理由) |
現代社会に求められる環境教育に対する役割が、環境等の保全に対する意識を醸成するだけでなく、その保全への行動を促すことであることに鑑み、「野生動物の保全への意識を醸成し、及び行動を促すための教育活動」へ修正しました。 |
修正・反映内容 |
(修正前) 「野生動物の保全への意識を醸成するための教育活動」 (修正後) 「野生動物の保全への意識を醸成し、及び行動を促すための教育活動」 |
札幌市動物園条例の素案をまとめましたので、皆様からのご意見を募集します。
今後、いただいたご意見を考慮して、札幌市議会に条例案を提出する予定です。
また、ご意見の概要やそれらに対する札幌市の考え方については、後日ホームページなどで公表します。
下記の配布資料「札幌市動物園条例(素案)についてご意見を募集します」の5ページから18ページまでの札幌市動物園条例(素案)について、ご意見を募集します。
令和4年(2022年)1月28日(金曜日)から2月28日(月曜日)まで
「札幌市動物園条例(素案)についてご意見を募集します(PDF:2,844KB)」
講演会「みんなが支える動物園~保全活動は誰のため~」の動画等(2020年9月21日開催)
講演会「未来のまちに動物園を残そう!」の開催結果報告(2019年11月1日開催)
条例検討部会、市民動物園会議の会議結果(2019年10月31日から2021年12月1日までの開催分)
ワークショップ(小学3年生以上対象)における参加者の声(2020年10月17日開催)
ワークショップ(大人対象)における参加者の声(2020年10月25日開催)
市民意識調査結果(2020年6月26日から7月10日まで実施)
札幌市円山動物園
札幌市役所本庁舎2階市政刊行物コーナー
各区役所(総務企画課広聴係)
各まちづくりセンター
札幌市環境プラザ(北区北8条西3丁目札幌エルプラザ2階)
提出方法の種類 | 提出方法・提出先 |
---|---|
持参 |
札幌市円山動物園(札幌市中央区宮ケ丘3番地1)へご持参ください。なお、受付時間は休園日(2月9日、2月24日)を除く9時30分から16時までとなります。 |
郵送 |
〒064-0959札幌市中央区宮ケ丘3番地1 札幌市円山動物園経営管理課 |
FAX(ファックス) | 011-621-1428 |
ホームページのご意見入力フォーム |
入力フォームページを開き、必要事項・ご意見を入力し送信してください。 |
Eメール |
zoo.kanri@city.sapporo.jp ※件名を「札幌市動物園条例(素案)について」とし、本文に「お名前」「年代」「住所」「ご意見」を入力し、上記のメールアドレスへ送信してください。 ※年代は、19歳以下、20代、30代、40代、50代、60代、70歳以上のいずれか該当する年代を入力してください。 |
札幌市円山動物園経営管理課
電話 011-621-1426
Eメール zoo.kanri@city.sapporo.jp
この条例に盛り込む内容について、令和2年12月7日に市民動物園会議から札幌市に提言書が手交されました。
手交者名 | 所属 |
---|---|
市民動物園会議委員長 吉中 厚裕(よしなか あつひろ) |
酪農学園大学農食環境学群環境共生学類 准教授 |
動物園条例検討部会委員長 金子 正美(かねこ まさみ) |
酪農学園大学農食環境学群環境共生学類 教授 |
動物園条例検討部会副委員長 伊勢 伸哉(いせ のぶや) |
小樽水族館 館長 公益社団法人日本動物園水族館協会 副会長 |
札幌市出席者:秋元市長、小菅環境局参与、加藤円山動物園長
市民動物園会議の専門部会として令和元年10月に「動物園条例検討部会(以下、検討部会)」を設置し、動物園に関する条例制定の必要性や条例に盛り込む内容について検討していただきました。
氏名 | 所属、役職 |
---|---|
委員長 金子 正美 (かねこ まさみ) |
酪農学園大学農食環境学群環境共生学類 教授 |
副委員長 伊勢 伸哉 (いせ のぶや) |
小樽水族館 館長 公益社団法人日本動物園水族館協会 副会長 |
黒鳥 英俊 (くろとり ひでとし) |
認定NPO法人ボルネオ保全トラストジャパン 理事 |
小菅 正夫 (こすげ まさお) |
札幌市環境局 参与 |
遠井 朗子 (とおい あきこ) |
酪農学園大学農食環境学群環境共生学類 教授 |
諸坂 佐利 (もろさか さとし) |
神奈川大学法学部 准教授 |
佐藤 香 (さとう かおる) |
市民委員 |
巽 佳子 (たつみ けいこ) |
市民委員 |
(令和2年7月31日現在)
開催回 | 日時 | 会議結果 |
---|---|---|
第1回 |
令和元年10月31日(木曜日) 14時00分~17時00分 |
|
第2回 |
令和元年12月17日(火曜日) 14時00分~17時00分 |
|
第3回 |
令和2年3月6日(金曜日) 13時30分~17時00分 |
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第4回 |
令和2年5月18日(月曜日) 9時30分~12時30分 |
【分割ファイル】 |
第5回 |
令和2年6月16日(火曜日) 10時30分から12時00分 |
配布資料(PDF:126KB)第4回の資料3を使用して意見交換 |
第6回 |
令和2年7月10日(金曜日) 13時00分~16時30分 |
|
第7回 |
令和2年8月7日(金曜日) 9時30分~12時00分 |
|
第8回 |
令和2年8月31日(月曜日) 9時30分~12時30分 |
|
第9回 |
令和2年9月22日(火曜日) 10時00分~15時30分 |
開催回 | 日時 | 会議結果 |
---|---|---|
第41回 |
令和3年12月1日(水曜日) 14時00分~ |
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第40回 |
令和3年3月24日(水曜日) 13時30分~ |
|
第39回 |
令和2年10月28日(水曜日) 13時30分~ |
|
第38回 |
令和2年3月26日(木曜日) 13時30分~ |
|
第37回 |
令和元年11月28日(木曜日) 10時00分~ |
会議録 配布資料4 |
第36回 |
令和元年5月21日(火曜日) 15時30分~ |
会議録 配布資料3(PDF:370KB) |
※動物園条例以外の議題資料については、市民動物園会議ページをご覧ください。
名称 | 日時 | 内容 |
---|---|---|
講演会「未来のまちに動物園を残そう!」 |
令和元年11月1日(金曜日) 10時00分~11時30分 |
実施結果 |
講演会「みんなが支える動物園~保全活動は誰のため~」 |
令和2年9月21日(月曜日) 13時00分~16時00分 |
実施結果 |
ワークショップ(子ども対象)「動物園が伝えたいことって何だろう?」 |
令和2年10月17日(土曜日) 10時00分~15時00分 |
実施結果 |
ワークショップ(大人対象)「動物園の役割について考えてみよう!」 |
令和2年10月25日(日曜日) 13時00分~16時00分 |
実施結果 |
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